既婚者の方が転職をする際に一つネックになるのが、嫁さんの存在です。いわゆる「嫁ブロック」と言われるやつです。今回は、転職における「嫁ブロック」の対策について語りたいと思います。
嫁さんの本質
そもそも、なぜ転職における「嫁ブロック」が発生するのかを紐解いてみましょう。時代は狩猟時代までさかのぼりますが、その時代の人間は、マンモスや狼などの野生動物と戦っていました。もちろん個人プレーでは勝てないのでチームプレーとなるわけです。戦闘能力の高い男が狩りに出かけて、戦闘能力の低い女は子供を守る役割分担が出来ます。子供を守る女性の立場からすると、男たちが持って帰る「肉の量」が全ての生命線となるわけです。
持ち帰ってきた肉を、燻製にしたり冷凍保存したり、食べる分は調理したりするわけですが、肉が無いことには仕事のしようがありません。せいぜい木の実や果物を収穫するくらいです。
そんなある日、一緒に生活している男が「他のグループに移る」とか、「俺一人で狩りをする」とか言い出したら、女性からすると恐怖でしかありません。その時に女性は、「男と一緒の運命を歩む」か「男と別れてグループに残る」の選択に迫られるわけです。なぜならば、女性のミッションは子供を守ることだからです。子供を守る確率が高い方を選択する必要があるわけです。
これはそのまま、現代社会においても全く同じ構図です。だんなさんが「転職する」とか、「フリーランスでやっていく」とか言い出したら、奥さんの方は、「だんなさんを応援する」か「離婚する」のどちらかになるわけです。現代社会においても女性の本質は同じで、子供を守る確率が高い方を選択するわけです。
嫁ブロックの対応策
嫁さんの本質が分かったところで、男としては対策を打つ必要があるわけです。可能な限り「離婚」という選択肢を選んでもらわないように対策を打つ必要があります。
嫁さんが応援してくれるか、離婚を選択するかの判断基準は、どちらが「子供を守る確率が高いか?」となりますので、「離婚」するよりもお得だと思わせたら良いわけです。そしてその証明は数字で行うのが一番確実です。数字で証明するとなると、一番てっとり早いのがお金となります。ようするに今よりも年収が増えるのか?減るのか?との判断に繋がるわけです。
フリーランスになるのも同じです。嫁さんからすると、サラリーマンであろうがフリーランスであろうが、安定してお金を稼いでくれるのであれば、どちらだって構わないのです。狩猟時代に男がどのような方法で肉を取るかはあまり重要ではありません。獲ってきた肉の管理をするところからが、女性の仕事だからです。
気をつけないといけないのが、その年収見込みが一時的なものなのか、半永久的なものなのかを判断しておく必要があります。もう少しわかりやすく言うと、生涯年収を予想する必要があるわけです。転職やフリーランスになることで、目先の2,3年羽振りがよくなったとしても、5年後10年後に廃れると判断されたら、嫁ブロックは発動します。目先も潤い、生涯年収も増える見込みがあると判断してもらった時に、嫁ブロックは解除され、晴れて新しい世界に飛び込むことが出来るようになるわけです。
嫁ブロックのほんとの正体
ここまで、嫁さんの本質と、その対策について説明してきましたが、嫁ブロックの本当の正体は違うところにあると思っています。嫁ブロックの正体は、「転職に自信がない自分の本音」「フリーランスでやっていける自信がない自分の本音」にあるのではないかと思っています。
裏を返せば、一番身近にいる嫁さんにすら説得できない転職が成功するとは思えません。そういう意味では、転職の一番最初のハードルは嫁ブロックを乗り越えることだと思うし、さらに突き詰めると、成功する自信と表裏一体だと思います。ようするに、嫁ブロックすら乗り越えられない転職は、確実に失敗すると言いたいのです。
フリーランスになれなかったぼくの経験
なにやら偉そうに語っているぼくですが、何度か転職は成功させました。もちろん嫁ブロックも乗り越えてきました。しかし、フリーランスへの壁は乗り越えていません。いまよりも若い時代、何度かフリーランスを試みました。そして嫁ブロックにあい、何度も嫁さんとはケンカもしました。離婚の危機にまで瀕した時期もあります。(離婚はしてないですよw)。いま振り返ってみると、フリーランスにならずに正解だったと思っています。当時のぼくにはフリーランスでやっていけるだけのスキルも度量もなかったと、今なら認めることが出来ます。その時は盲目で見えていませんでしたが、嫁さんの目の方が客観的で正確だったのだと思います。
そういう意味では、男にとって「嫁ブロック」はありがたい存在だと言えます。嫁ブロックをしてくる嫁さんに敵意をむき出しにするのではなくて、嫁さんの思考に歩み寄って一緒に解決していく方に向かっていければ、夫婦円満で新しい世界への扉が開かれるものだと思っています。
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