ウサギとカメの寓話でウサギが取るべき強者の戦略

処世術 コラム

ウサギとカメの寓話、ご存知でしょうか?二週続けて同じ話をするのもアレですが、今回は、前回お話したカメ側が取るべき弱者の戦略とは真反対にあたる、ウサギ側が取るべき強者の戦略について語りたいと思います。(弱者の戦略に興味がある方はこちらを参考に:ウサギとカメの寓話でカメが取るべき弱者の戦略

圧倒的な大差で勝利しよう

早速本題ですが、ウサギが取るべき強者の戦略とは、圧倒的な大差でぶっちぎる事です。昼寝なんてご法度です。カメのスローペースに惑わされず、圧倒的な大差で勝ち切って下さい。勝つのが当たり前の試合に普通に勝ったところで、それ以上の意味がありません。圧倒的な差を見せつけることに意味があります。対戦相手を戦意喪失させ、その領域では絶対に勝てないと印象付けさせる程の勝利を目指しましょう。

圧倒的な差をつけて勝利することで、ハロー効果が発動しすくなります。ハロー効果とは別名、後光効果とも言いますが、一つの事に秀でていると、他の領域に関しても凄いと思わせることが出来る心理学用語です。例えば、レポートを書くのが抜群に上手い新入社員は、他の仕事もスマートにこなせる何でも出来る人材だと思われがちです。本来そのような因果関係はありませんが、周囲の者が錯覚を起こしてしまうのです。それがハロー効果です。

ぼくの場合サッカーが上手い同僚をみて、きっと仕事も出来るのだろうと思っていたことがありました。その同僚は、サッカーの試合中はキャプテンシーが高く、またカバーエリアも広かったので、仕事でも同様のクオリティが発揮出来ると思い込んでしまったのです。もちろんそれは錯覚ですが、この手の話は至るところに転がっていますし、相手の錯覚を都合よく利用できるのであれば、これを利用しない手はありません。

講師役は買ってでもやろう

もしも自分の特技が認められて、教える側に回ることが出来たなら、それは最高のチャンスです。教えることでライバルに追いつかれてしまうなどの小さい事は一切気にせず、また出し惜しみなどすること無く、知っている情報を全て教えてあげて下さい。なぜならば、教える側の立場になることによって、その領域において主導権を取ることが出来るからです。教える側の立場に回った瞬間、先生になることが出来ます。

例えばプログラミングが得意で、新入社員向けのプログラミング研修の講師に抜擢されたとしましょう。入社年数が浅く、早い段階で形成された関係性は、その後の社会人人生にも大きな影響を与えます。そしてその関係性は、簡単に変わるものではありません。ようするに、一度立場的に優位なポジションを取ることが出来れば、以降ずっとその関係性が続くのです。これにハロー効果が加われば、さらに優位な立場になっていきます。また、その状況を見ている周りの者への影響力さえも高めることが出来ます。

ただ1点注意しないといけないことがあります。特定の領域に関して自社で一番になったからといって、調子に乗りすぎてはいけません。敵を増やす行為をしたところで何の発展もありませんし、その領域に関して自分よりもレベルが高い人材が中途採用されてしまった瞬間、一瞬で自分の優位性が失われてしまうのです。そういう事態に陥らないためにも、事前に手を打っておく必要があります。具体的には、次なる強みを見つけておく事です。

自分の得意の領域に関して、他を寄せ付けないほどの圧倒的な優位性を獲得できたのならば、もう一つ別の領域でも優位性が保てる領域を見つける、もしくは新規に開拓する戦略が狙い目です。もしも2つの領域で圧倒的な優位性を保てることが出来たならば、完全勝利は目前です。2つ3つと少しずつ得意な領域を増やしていけば、会社にとって絶対に手放せない人材になる事ができる。これこそが強者の戦略なのです。

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