将来コンサルタントにキャリアチェンジしたい若手ITエンジニアへ その1

処世術 コンサルタント

将来コンサルタントになってみたい若手ITエンジニアは結構いると思います。何を隠そう、ぼく自身がそのひとり。プログラマー、システムエンジニア、プロジェクトマネージャーを経て、いまはコンサルタント職に転身してます。

ぼくがコンサル系の職種になるまでの経緯や、その時に感じたことや努力したこと知り得た情報などを、今回を企画の第1回目とし、今後は不定期に連載していこうと思います。ただし、一言で「コンサルタントになる」といっても、コンサルタント自体にもたくさんの種類があるし、またそのキャリアパスも多岐にわたるので、ぼくが通ってきたキャリアパスだけが、コンサルタントになるための全てでは無いことは、きちんと把握しておいてください。

なぜコンサルタントになりたかったのか?

まず最初に、なぜぼくがコンサルタントになりたかったのか?コンサルタントを目指したのか?からお伝えしていきましょう。包み隠さずに申し上げますと「お金がたくさんもらえるから」というだけの理由で目指すことを決めました。コンサルタントは、他のIT系のどの職種よりももらえる年収が多いという単純な動機でした。

IT業界のキャリアパス

ぼくがIT業界に入ったのは20年以上前の話。バブル崩壊の傷跡が癒えないまま迎えた超氷河期時代。低学歴のぼくがやっとの思いで入ることが出来た会社は、超がつくほどの零細企業。その会社でプログラマーとしてキャリアをスタートさせました。これ以上には下が無いほどの、IT土方の最底辺からキャリアをスタートさせたのです。

当たり前ですが、超がつくほどの薄給でした。ただ、当時は独身だったことと、実家暮らしをしていたため、それほどお金に困ったという印象はありませんでした。その当時もいまと同じく、世の中は、給料は銀行振込が主流でしたが、ぼくのいた会社では、社長のポリシーにより給料は「手渡し」でした。多少古臭い印象を受けますが、ぼくはこの「手渡し」も嫌いではありませんでした。この会社に関しては他にも色々なエピソードがありますが、まぁ、そのくらい小さい会社でキャリアをスタートさせた、ということを伝えたかっただけです。

数ヶ月も働いていると、業界の階層が見えてきました。いわゆるIT業界のヒエラルキーです。そして自分のいまいる立ち位置が、ITに業界の一番最底辺だということを知ったのもこの時期です。また同時に職種の中にもキャリアパスがあることを知りました。当時のIT業界のキャリアパスはとてもシンプルで、新卒社員はプログラマーからキャリアをスタートさせて、数年経てば内部設計書を書くことが許されます。この頃になるとシステムエンジニアと名乗ることが許された気がします。いわゆるSEです。さらにキャリアを積み重ねると外部設計書や要件定義を決める会議に呼び出されるようになり、上流SEへとステップアップしていきます。さらにその先は、プロジェクトそのものの運営を任されるPM職になるのが、一応のIT業界キャリアパスのゴールでした。

当時のぼくは駆け出しプログラマーなので、気が遠くなるような気持ちになったのを覚えています。とはいえ、こんなことで腐っても意味がないので、まずは情報収集することを決意。今ほどインターネット上に情報が整っていない時代でしたので、情報の入手元は書籍が一般的でした。なんという書籍を購入したのか忘れてしまいましたが、その書籍にはIT業界のキャリアパスごとの年収と、たどり着くまでの平均年齢が書かれていました。いわゆる、ロードマップですね。自分のキャリアパス設計の参考になったのをよく覚えています。

■プログラマー(初級) 

 250万円〜400万円 

 1〜3年目

■プログラマー(上級) 

 350万円〜450万円 

 3〜5年目

■システムエンジニア(初級)

 400万円〜550万円

 3〜8年目

■システムエンジニア(上級)

 450万円〜650万円

 8〜15年目

■プロジェクトマネージャ

 600万円〜800万円

 15年目〜

■コンサルタント

 750万円〜

 15年目〜

かなりあいまいな記憶を頼ってますが、こんな感じだったと思います。20年前の話なので、今ほど平均年収も高い時代ではありません。その中でもぼくがとくに印象が残っているのが、コンサルタントでした。当時のぼくはコンサルタントという職種を知らなくて、ぼくが知っているキャリアパスには出てこない職種だったからです。「何この職種?」「ほんとに最低750万からなの?」「年収に上限ないの?」この未知との遭遇に、ただただ興奮したことだけは強烈に覚えています。この時点では、コンサルタントが何をする職種なのかが全然わかっていませんでした。しかしこの、「コンサルタント」という職種との出会いこそが、ぼくのIT業界のキャリアパスに大きな影響を与えたことは間違いありません。

つづく

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