やっぱりといいますか、ついにといいますか、みんなが薄々感じていた事実が、データとして白日の下に晒される日が来てしまいました。不要だと思うものランキング1位に「学歴」が堂々ランクインしました。正直別に驚きませんが、ぼくなりに思うことはたくさんあります。
不要だと思うもの1位「学歴」 (キャリコネニュースより)
学歴は本当に不要なのか?
ぼくは大卒ではないので世間一般でいうところの低学歴といえます。新卒で入社した会社も、今では考えられないほどのブラック企業でした。入社2年目ではじめての転職をきっかけに、社会人5年目には一部上場企業の社内SEへと転身を遂げました。ぼくの学歴では新卒採用は不可能な会社ですが、たったの5年程度の社会人経験を経ただけなのに、ウェルカムな感じでスカウトされて堂々と入社出来たのです。運が良かったのは認めます。社内SEという職種が市場に出回るのは非常にレアなので、他の方が同じように再現出来る保証はありませんが、ただ一つだけ確実に言えることは、学歴は全く関係なかったということです。
学歴の獲得に投資しすぎていないか?
学歴社会を否定するつもりはありませんが、その価値が薄れつつあることは、今回のデータが証明しています。その一方で、学歴偏重の社会風土は変わっていません。特に新卒は重要です。とういか、新卒採用時のまさにその一瞬の為に、多くの時間とお金を費やしているのです。どう考えてもコスパ悪すぎです。
学歴社会はすぐに崩壊するのか?
学歴社会が今すぐに無くなるかと言えば、そんなことはありません。なぜならば、学閥というものが存在しているからです。特に大きな会社ではその傾向が顕著で、出身大学によってその後のポストが変わる話は現在の日本において、いくらでもあります。その中には必ず既得権益が存在します。既得権益が存在する以上、力を持った者が自らその制度に手を加えることはないので、今すぐに学歴社会が無くなることはありません。しかし、ゆるやかに学歴が無力化していくことは間違いありません。とくに中小企業においては、すでに無用の長物といえます。上記リンク先の記事にもあるように、とくに30代以降の人材にとって学歴は「へその緒」みたいなものです。
学歴社会崩壊のその後
すぐには無くならないとはいえ、徐々に学歴偏重社会は改善されていくと思います。そうなったときに生き残る人材になる為のキーワードは、「個性」です。大量生産時代に誕生した学歴とは、「いち早く組織に融合し、早い段階で高い生産性を出すための訓練を卒業しましたよ」という証です。集団の為に個性を犠牲にした教育が、戦後の日本を支えてきました。それが崩壊するということは、いままで犠牲にしてきた「個性」の方が、社会的に重要になってきたというわけです。他の人が経験しないようなレアな経験は貴重です。海外留学とか、ニッチな趣味で表彰されたとか、こういった「個性」の方が評価される時代がすぐそこまで来ているのです。
学歴コンプレックスは持つな!
ここまで学歴について語りましたが、あなたにはあまり関係ありませんね。ぼくの読者層は転職したくて、この記事にたどり着いている人が多いのです。現在の日本において、学歴が転職に影響するケースはほぼないといってよいです。ぼく自身、転職時に「大卒以上」と書かれた求人に何社も合格しました。本当に全く関係無いです。超有名な商社とかになると学歴は必要だ思いますが、そもそもそんな立派な企業は、中途採用枠がなかったりします。したがって、学歴コンプレックスは無用な悩みなので、今すぐ悩むのはやめてください。
勘違いしてほしくないのは、全ての学びが無駄だと言っているわけではありません。大学だって高校だって、長い人生において必要なことをたくさん学べます。社会人になった今だからこそ、大学へ行ってみたいというぼく自身もいます。純粋に学びたいのです。これは人間の知的欲求なので、そういった欲求を満たしてくれる学校は行く価値があります。そこで学んだことを個性につなげれば、これからの社会でも評価されます。ただ学歴が欲しいがために、興味のない分野や競争率の低い分野を狙っていくのは本当に無駄です。不要だと思うもの1位に学歴がランクインした事実を受け止めて、自分なりに解釈して頂ければと思います。
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