「処世術」を掘り下げていったら哲学っぽくなった件

処世術 スキル

処世術とはいったいなんでしょうか?国語辞典で調べたところ、

社会生活をしてゆく上の方策。世渡りの方法。処世法。

とあります。一言で言うと、「世渡り上手」ですね。

社会人ならば誰しも身につけておきたいスキルの一つであり、ITエンジニアとしても例外ではありません。しかし、この処世術というのが掴みどころのない存在で、目に見える形で「スキルが身に付いた」といった類のものではありません。今回は「処世術」に関して、掘り下げていきたいと思います。

自分だけが得するものでなない。

ぼくらが生きているビジネスの世界は、株やFX、ゲームの世界の様に、誰かが勝てば、誰かが負ける、総和が必ずゼロになるゼロサムゲームではありません。相手ともWIN-WINになることもあれば、LOSE-LOSEになることもあります。したがって、WIN-WINを目指すことが基本戦略となります。もちろん処世術も前のめりになって、自分だけが少しでも得をしようという発想ではいけません。反対に、相手に多くの花を持たせてやるくらいの心構えが必要です。ギブアンドテイクのギブに当たりますね。ちょっと多めにギブすることを意識するくらいが丁度よいのです。

返報性の原則がある。しかし期待するな。

少し多めにギブする癖をつけておくと、相手もそれに見合ったお返しをしてくれやすくなります。返報性の原則が働くのですね。親切にしてもらったら親切をお返ししたくなる。優しく接してもらえたら、優しくお返しをしたくなる、あの感情です。

しかし、返報性の原則は相手ありきのものです。返報を期待してのギブは失敗します。見透かされるとあざといと思われてしまい、逆効果になる可能性があります。少し多めにギブをしたのなら、その事をすっかりと忘れてしまえばいいのです。相手から見返りがなくても気にしてはいけません。というか、見返りを気にしないレベルのギブを与えれば良いのです。これが処世術です。

とにかく聞き上手に徹しよう

なぜだか人は、聞くことよりも話すことに快感を得るように出来ています。とくに、よく話を聞いてくれる人に話すのは、なんとも気持ちが良いものです。これを逆手に取ると、人の話を聞くことが小さなギブになります。話を聞くだけで社会貢献出来るわけです。簡単ですね。もちろん、自分にとってもプラスになります。確かに、人の自慢話や武勇伝を聞くのはあまり面白くないですが、これも社会貢献の一つだと割り切って聞いてあげると、不思議と自分にとって良い情報として繋がるものです。そもそも人の話の中には、自分が経験したことのないストーリーが埋もれていますので、知見を広げるにはプラスの効果が働きます。自慢が鼻につくのはしんどいところですが、そういった感情を一旦端においといて、話の中身だけにフォーカスをあてると、案外貴重は話だったりするものです。武勇伝の中には成功体験が詰まっているわけですし、聞くだけで相手を喜ばせることに貢献してます。とくに目上の人の話の場合は、黙って聞いてあげるのが処世術となります。掘り下げて質問するのは良いですが、ケチをつけたり論破しても自分が損をするだけです。黙って聞いておきましょう。

雑学となりますが、人は、口が1つしかありませんが耳が2つあるのは、しゃべることよりも聞くことの方が重要だからだそうです。真偽の程はわかりませんが、聞き上手に徹することが難しくなった際は、このネタを思い出してみて下さい。

素直になる

出来ないことを出来ると言ったり、知らないことを知ったかぶるのは得策ではありません。いわゆる背伸びをしたところで何の得にもならないのです。それどころか、背伸びをしている状態というのは、思っているよりも簡単に見透かされるものです。見透かされたときほどイタイことはありません。そして知ったかぶりはいつか必ず破綻します。そんなことなら最初から等身大でよいのです。分からなければ素直に教えてもらえば良いわけだし、知らない人がいたら優しく教えてあげれば良いのです。

マウントを取ろうとしたり、逆に取られることを必要以上に警戒してしまうこと自体、エネルギーの無駄だと言いたいのです。生き方に迷った時は子供の生き方を参考にしましょう。子供はみんな素直です。大人になるにつれて、考え方が汚れていきます。子供の様に素直に生きる。これも処世術の一つです。

昇進も転職も決めるのは他人

昇進や転職について、云々と謳っている当サイトですが、昇進するのも転職が決まるのも、最終的には他人が決めます。もちろん、自分自身の努力があってこそですが、最終的に決定を下すのは自分ではありません。他人なのです。何が言いたいのかと言うと、結局のところ人に好かれる事が処世術の基本戦略となります。上司や同僚に嫌われているうちは昇進できません。逃げるように転職したところで成功確率は下がります。どの会社でも信頼できる人が昇進していき、昇進できるひとは転職の成功率も高くなります。

裏切り行為にはしっぺ返し戦略

やられたらやられっぱなしでも良いわけではありません。ビジネスゲームの世界はきれいごとだけで生き残れるほど甘い世界ではありません。処世術の基本戦略はWIN-WINの維持ですが、相手から破棄をしてきたのならばこちらも迎合すべきです。感情的になって不必要にやり返す必要はありませんが、黙っておくと不利益が膨らむと判断すれば、しっぺ返しを食らわせることは必要な戦略です。

詳細はこちら:戦略ゲームで勝つ方法をそのまま実生活で使うと人生がイージーモードになる件

何度も言いますが、裏切り行為を仕掛けてくる相手に感情的になってしまうのはエネルギーの無駄です。しっぺ返しが済んだら距離を置くのが定石です。

自分のエネルギーの分配に気を使う

エネルギーとは有限です。もちろん自分自身のエネルギーだって有限です。体調やモチベーションの有無によってエネルギーが増減することはありますが、どんなに増えたってエネルギーには限りがあるわけです。となると、無駄な領域にエネルギーを注ぐのは損です。例えば、自ら批判的な言動をしたり、成功している同僚に嫉妬するのはエネルギーの無駄と言えます。そもそも人を批判するのは、その行為自体が負のエネルギーをまとっています。自分のエネルギーが減るだけでなく、自ら生み出した負のエネルギーに自分が飲み込まれていくのです。人によってはウツになります。他人に批判的な言動をすることで自分がウツになる人はIT業界には多い気がしてます。

また、必要以上の嫉妬もエネルギーの無駄です。人間なので嫉妬心が芽生えることはあると思いますが、それをプラスのエネルギーに変える術を身につけておくべきです。簡単なことではないと思いますが、少なくとも「嫉妬は無駄である」ということだけでも頭に叩き込んでおいて下さい。エネルギーの分配に気を使うのも、処世術だといえるのです。

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