正論を武器にする人間が、仕事が出来ない本当の理由

処世術 コラム

正論を武器に議論してくる奴って、相手するのしんどいですよね。概ね年長者に観られがちです。そして彼らは、大概現場のことを知りません。しかしいざ議論となると、正論なので論破できずに言いくるめられてしまいます。上司がこのタイプの人間ならかなりしんどいですね。。。今回は、正論を武器にする人間がいかに仕事が出来ないのかを語り、また、その対処法についてもお伝えしたいと思います。

正論 ≒ 理想論

「正論」と意味合いが似ている言葉に「理想論」という言葉があります。この2つの単語、とても似た意味合いな気もしますが、国語辞典で調べると明確な違いが浮き上がってきます。

そもそも正論とは何でしょうか?

国語辞典には、「道理にかなった正しい意見や議論」とあります。また、「問題に対する最適解」ともあります。

一方、理想論とは、「現実の状況は考えに入れず、理想だけをいう意見や主張」とあります。

厳密に言うと、正論と理想論は異なります。異なりますが、あまりにも似ています。じつはそこに落とし穴があります。正論を武器に議論してくる奴の多くは、「正論」と「理想論」をすり替えて議論してくるから、聞いてる方はしんどいのです。「理想論」を聞かされているうちに、聞いてる方がそれを「正論」だと勘違いしてしまい、なぜだかそのまま押し切られてしまい、しんどい思いをするのです。

もう一度言います。「正論」と「理想論」は似てますが、まったく違います。そして、「理想論」を武器にする奴に押し切られないで下さい。

「理想論」を武器にすることがダメな理由

では、「理想論」を武器にするのはダメなのでしょうか?これには明確な答えがあります。答えは「ダメ」です。理想論を武器にマウントしてはいけません。なぜならば、理想論は「現実の状況を考えていないから」です。

そもそも仕事とは、「現状の課題を解決し、より良い状態にすること」です。現実の状況を度外視した時点で、それは仕事ではなくなります。ようするに、理想を描きつつ現実を直視しなければ仕事は出来ません。理想論者は現実を直視しないから仕事が出来ないと言っているのです。現場を知らない年長者に理想論者が多いのは、そういった理由からです。現場を知らずして仕事をするのは「無理」です。したがって、理想論では仕事が出来ないのです。

では、逆のアプローチをしてみましょう。「無理」の対義語は「道理」です。現場を知らずして仕事をするのが「無理」ならば、現場を把握して仕事を進めるのが「道理」となり、すなわちそれが「正論」となります。本当の意味での「正論」ならば、現場の状況を加味している現実的な理論なので、誰もが納得出来るのです。これこそが、本当の意味での「問題に対する最適解」なのだと言えるでしょう。

理想論者の対処法

理想論者の対処法は極めて簡単です。悦に入っている本人も含めて、周りの人間が「理想論」を「正論」だと勘違いをしているので、そこに気づきを与えれば良いわけです。

「どうやったらその理想に近づけるかを一緒に考えましょう」と優しく言えばOKです。悦に入っている本人にこの言葉が刺さるかどうかはわかりませんが、少なくとも「理想論」を「正論」だと錯覚していた多くの参加者は目覚めてくれるはずです。

理想論を武器に向かい合って議論するのではなくて、理想論を共通目標として掲げ、同じ方向を見て突き進む努力をするよう、気づきを与えるのです。多くの人を味方につけて、仲間に引き込むことが出来れば、随分と楽に仕事が出来るようになります。少なくとも、しんどい思いはしなくて済みます。無理に理想論者の思想を変える必要なんてありません。というか、人はなかなか考え方は変わらないものです。それより、錯覚状態に陥っている参加者を味方につける方が遥かに楽で現実的です。

現実を理想に近づける事を仕事の本質だと認識し、理想に近づくためにエネルギーを注ぎ続ければ、仕事が出来る人間にとして高年収エンジニアに近づけると思うのです。

まとめ

・正論と理想論は似てるけど、意味合いが全く違う

・多くの人は、理想論者の意見を正論だと錯覚してしまう

・仕事とは、現実を理想に近づけること

・現状を度外視する理想論者は仕事が出来ないから鼻で笑え

・理想論者の更生より、錯覚状態のメンバーを味方にしよう

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