ITエンジニアに学歴は必要なのか?

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結論:大手企業の新卒採用のみ意味はある。それ以外は特には影響無し

ITエンジニアを目指している学生さんをお持ちのご近所さんの悩みで、「IT企業では学歴は重要なのか?」と訊ねられました。ぼくがITエンジニアだと知っての質問です。

ぼくからの回答は、「大手企業を目指すなら新卒採用のみ意味があるかもしれない。地場のIT企業ならあまり関係ないですよ。」と回答しました。

学歴が輝くのはほんの一瞬、まさに閃光のよう

学歴が輝くのは、新卒のその瞬間だけです。社会人デビューした瞬間から学歴の価値は薄れていきます。例えキラキラした輝きを放っている東大卒や京大卒の肩書であっても、20代後半には輝きは消えます。いつまでも後光だけを振りかざしていると逆にイタイ奴扱いです。社会人になった瞬間から、求められるものは「実績」へと変わります。「学歴」ではありません。

もちろん、小学時代からお受験戦争を勝ち抜いて苦労して勝ち取った国立大学の合格通知にケチをつけるつもりなんてさらさらありません。むしろ素晴らしいことだと思います。ただコスパの観点から物事をみると効率が悪すぎます。何千時間と受験勉強に時間を充てて、お目当ての企業に入っても、また一からITエンジニアとして再スタートする必要があるからです。多くの人がそのルートなので問題ないといえば問題はありませんが、ITエンジニアとしてスタートダッシュを切りたいのであれば、学生時代からプログラミングスキルを上げておく活動も必要です。

大手商社や官僚や博士になるために東大を目指すのはとても理にかなっていると思いますが、ITエンジニアになるのに高学歴を目指すのはあまりにも遠回りだと言いたいのです。同じ時間を費やすのならば、ITスキル向上に時間を割いたほうが、ITエンジニアとしての成功率は高まります。IT業界は他の業界よりも転職市場が活発なので、転職回数の多さが不利になるわけではありません。大手企業からのスカウトやヘッドハンティングも活発です。学歴のみをみてスカウト活動をする企業はおそらく皆無だと思います。ヘッドハンターはITスキルや実績しか興味がありません。

本当の意味で学歴が輝くのはほんの一瞬、まさに閃光のようです。

その一瞬の為に、どこまでエネルギーを注ぐのかを考えておく必要があります。

一流大学 < プログラミングコンテスト優勝

何度も言いますが、ぼくは受験戦争や学歴社会を否定しているつもりはありません。ただし、投資した時間分の恩恵を受けることが出来るかどうかは気にしておく必要があります。将来像も定まっていないまま盲目的にランクの高い大学を目指すのはあまりにも時間がもったいないと言いたいのです。

それならいっそ、大学受験の時間をプログラミングスキル習得に充てて、プログラミングコンテストにでも応募したほうが、ITエンジニアとしては加速します。仮にプログラミングコンテストで優勝でもしたら、それこそIT企業の方から必ずオファーがあります。並みの新卒ではありえない年収も期待できます。例え優勝できなくても積み上げたスキルが消えるわけではないので、ITエンジニアになった際のスタート地点が全然違ってきます。

そもそも学歴とは、社会人経験のない学生の為に学校が学生のポテンシャルにお墨付きを与えてる制度なのです。そんな回りくどいことをせず、プログラミングコンテストみたいなイベントで真の実力が評価されれば、ポテンシャルのお墨付きは不要なわけで、すなわち学歴不要の理論が成り立つわけです。というか、実績は学歴以上の肩書だと思います。そういう意味では、IT業界は実力が重視される業界であることは間違いありません。

ぼくは3回転職しましたが、学歴の話になったことはたった1度だけで、面接官と同じ学校だった時だけです。面接の最後に、当時の学校の話で2,3分盛り上がりました。世間話のネタになるくらいなもんです。IT業界に入るために、わざわざ一浪や二浪なんかせずにすぐにIT業界の門を叩いてください。高卒でも活躍しているエンジニアはゴロゴロいるし、フリーランスにでもなれば学歴は全く役に立ちません。

一流大学 < 技術者ブログ

ITエンジニアを目指す中高生におすすめなのが、技術者ブログです。プログラミングを勉強し習得したことをブログにアウトプットするのです。アウトプットすることで知識が定着するし、学んだことを文章として蓄積できるので、履歴書としても活用できます。

技術の種類や質にもよると思いますが、技術ブログを書く学生はほとんどいないので確実に目立ちます。もちろんプラスに働きます。ぼくの記事のように、IT業界の裏話や採用担当としての視点を書くのは不可能だと思いますので、自然と技術寄りの内容になると思います。ただ企業の立場からすると、まっとうな技術ブログの方が評価しやすいので、経験したことやチャレンジしてみたことを背伸びせずに毎日書き綴ってみてください。履歴書にブログのアドレスを記載すれば、その効果は一流大学以上です。

また、技術ブログを続けていれば、書籍出版の芽も出てきます。出版会社から声を掛けられる可能性もありますし、もし声がかからなくても、アマゾンになら自費出版することも可能です。経費も数万円程度ですし、売れれば印税が入ります。仮に1冊も売れることがなかったとしても、技術書を出版したインパクトは東大以上です。ぼくの周りにも何人か新卒で東大・京大・九大はいましたが、技術書の出版実績を引っ提げて入社した新人はお目にかかったことがありません。そして、技術書を出版することは、東大に合格することよりもはるかに楽です。これは狙い目な戦略です。

あとは、いま流行りのYOUTUBEもいいですね。プログラミングチャンネルでも立ち上げてみて、動画で説明をしていくのです。「教育系」のユーチューバーはジャンルを絞ればブルーオーシャンですし履歴書代わりにチャンネルのリンクを記載しておけば、技術ブログと同様の高評価を得ることが出来ます。どうせユーチューバーを目指すなら、既に「やってみた系」は飽和状態なので、「教育系」のカテゴリで一旗あげてみるのは面白いかもしれません。少なくとも就職戦線には「やってみた系」よりは役に立ちます。

プログラミング講師経験は狙い目

2020年からプログラミング教育の義務化が決定し、小学校でプログラミング教育がはじまる予定でした。しかし、いまだに本格的に始まりそうな気配は感じません。計画より大幅に遅れています。その遅れの一番の要因は、「講師不足」です。

プログラミングを教えることが出来る学校の先生はかなりレアキャラなので、基本的には外部から講師を招聘するしかありません。その人材の確保ができないのが現状です。仮に講師の確保ができ、プログラミング教育が本格的に始まれば、その次は、プログラミング教室が盛り上がってくるはずです。塾形式が流行るか、家庭教師形式が流行るかは分かりませんが、プログラミング教育の市場が活気づくことは間違いありません。

そうなると狙い目なのが、プログラミングの講師業です。講師を生涯の仕事しての生業にするのではなくて、学生時代にプログラミング講師を経験するのです。プログラミング講師経験のある学生をIT企業が放っておくはずがありません。プログラミング講師をするってことは、プログラミングが出来るのは前提ですので、企業側にとっても育成コストが節約できます。場合によっては、入社早々に同期達にプログラミングを教える講師役を任されることになり、出世争いにおいても、一歩も二歩もリードすることが出来ます。

高校生のうちに講師のバイトをする機会は少ないかもしれませんが、ITエンジニアになりたい大学生にとっては比較的に簡単に始めることが出来る狙い目な戦略です。特にリスクも見当たらないので、戦略的にプログラミング講師をやってみてください。

まとめ

ITエンジニアには、学歴よりもウェイトの高い項目が多いです。学歴や資格で自分を飾るのもよいですが、ここは素直にITスキルを高める活動をしておくほうが効果的。

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